PermeaPad 膜透過性評価用人工膜
- Caco-2細胞を使用しない人工膜による薬物膜透過性評価
- 独自のラミネート技術で脂質とフィルムを多層構造化
- 再現性の高い試験が可能
- 広いpH範囲で安定した試験が可能
薬物の膜透過性評価に使用できる人工リン脂質膜(PermeaPad®)です。非臨床段階の薬物における口腔・消化管などの細胞膜透過性を in vitroで評価できます。多検体のスクリーニングに適した96ウェルプレートタイプのPermeaPad® Plateと、フィルムのみのPermeaPad® Barrierをご用意しています。
独自のラミネート技術で、脂質と特殊フィルムの多層構造を形成
・リン脂質をセルロースフィルムでパッキングしています。
・前処理不要で使用できます。
・常温で長期間保管可能です。
・pHに依らず、安定した評価結果が得られます。
PermeaPad® Plate
ハイスループット可能な96ウェルプレートタイプ
PermeaPad®を96ウェルプレートのインサートプレート底部に配置しました。
インサートプレート(またはボトムプレート)に添加した薬物が、ボトムプレート(またはインサートプレート)に透過し、その濃度変化をHPLCやLC-MSなどで分析を行います。
ボトムプレートは一般的なマイクロプレートリーダーにセット可能です。
※セルロースフィルムのみのPermeaPlane® Plateもございます。
PermaaPad® Barrier
φ25mm、φ35mmのPermaaPad®フィルムです。
フランツセルやサイドバイサイド拡散セルなどに設置し、膜透過性の評価を行うことができます。
※セルロースフィルムのみのPermeaPlane®Barrierもございます。
特性 ~再現性が良く、適用範囲が広い~
幅広いpHに対応しています。pHが変化しても同等の透過性を持つため、pH勾配があっても影響を受けにくくなります。
また、セルロース-リン脂質-セルロースの3重構造のため、試料に溶剤や界面活性剤が含まれても脂質膜層は分解されず透過試験を行うことができます。
使用例
評価パラメーター例:
Permeation, Flux, apparent permeation, coeffient Papp, drug recovery
評価物質例:
Atenolol, Alenolol, Calcein, Caffeine, Donepezil HCI, Hydrocortisone, Ibuprofen, Nadolol, Metoprolol, Paracetamol, Theobromine, Theophylline, Verapamil HCI
関連論文・ポスター
PermeapadTM A new biomimetic tool for drug permeability studies
仕様 | PermeaPad | Opsis HSI-1700 | PermeaPad | |
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試験温度 | e.g. 25℃、37℃(その他の温度でも試験可能) | e.g. 25℃、37℃(その他の温度でも試験可能) | ||
pH範囲 | 1-10 pH | 1-10 pH | ||
試薬濃度 | e.g. 5mM | e.g. 5mM | ||
試験時間 | 最大24hr | 最大24hr | ||
ウエル | 96 | 96 | ||
材質 | ポリスチレン(プレート) | ポリスチレン(プレート) | ||
保管 | 直射日光や紫外線が当たらない場所で保管 | 直射日光や紫外線が当たらない場所で保管 | ||
保管温度 | 25℃ | 25℃ | ||
有効期限 | 製造後1.5年 | 製造後1.5年 |
オプション |
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- 比較する:
- Opsis HSI-1700
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アプリケーション
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人工膜を使用した細胞膜からの薬物の吸収性評価
新薬の開発において、化合物の薬理特性や毒性の検討とともに腸膜からの吸収特性の検討は重要な要素の一つとされています。吸収特性の評価にはCaco-2細胞を用いた試験が一般に行われています。Caco-2試験実施のためには、試験用ウエルプレートの膜上で細胞を培養する必要ですが、培養には多大な時間と労力が必要となります。また、培養の不均一性に起因する透過試験の再現性の問題が生じることがあります