テクスチャーアナライザーについて
テクスチャーアナライザーではロードセルと呼ばれる荷重を検知するセンサーに治具を取り付け、その治具でサンプルを押したり、引っ張ったりしたときにかかる荷重や応力を測定することにより、硬さの評価を行うことが出来ます。硬さは幅広い業界・製品にとって重要な物性になりますので、研究開発、品質管理、製造過程、様々な場面で測定されています。
食品における「硬さ」の測定
硬さとは、物体の変形しにくさや物体の傷つきにくさのことを言います。一言で「硬さ」といっても、人間が何かものを食べたときに感じる「硬さ」には様々な食感があります。例えば、ごはんの硬さ、クッキーやおせんべいの硬さ、肉の硬さ、プリンやゼリーの硬さなど。これらの食品を食べたときに感じる硬さはその食品特有のものとなり、またその硬さを感じている部位や起こっている現象が異なってきます。よって、全ての食品の「硬さ」をひとつの方法で測定することは出来ません。それぞれの食品にあった測定を行う必要があります。
測定方法
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硬さの測定を行うには
テクスチャーアナライザーでは装置に取り付けるアクセサリーの形や測定条件を変え、ものを食べる時の口の中の動きを装置上で再現することにより食品の食感を数値化します。まずは実際に評価をしたい食品を食べてみて官能評価を行い、口の中のどの部分で、どのように食品が変形した時に硬さを感じるのかを考える必要があります。そこから適切な測定条件を選択していきます。
●圧縮試験
サンプルを大きな円盤プローブなどで圧縮します。
この試験では、サンプルを「押し潰す」ときの硬さを評価できます。
例えば、プリンを舌で押し崩す、グミを奥歯で噛みしめるなどの評価を行います。
●破断・突き刺し試験
ナイフや針状、直径の細い円柱のプローブなどで切断、突き刺しする試験です。
この試験では、サンプルを「切る」現象が起こります。
例えば、パンを前歯でかみ切るとき、肉の噛み応え、などの評価を行います。
●割れ試験
三点曲げ治具などを使用し、サンプルを割る試験を行います。
スティック状のお菓子やクッキー、せんべいなどは、
食べる際に噛んでいくときの食感はもちろんですが、最初に割るときの「硬さ」も重要になります。
サンプルを実際に割っていくときの荷重を測定できます。