エアロゾルとは
気体中に浮遊する微小な液体または固体の粒子の総称です。
一口にエアロゾルというと、黄砂や花粉、埃、火山灰、排ガス、たばこの煙、ウィルスなど、粒子の大きさに関係なく全てを含みます。
最近では、人体への影響が懸念されるとして、PM2.5という単語を聞いたことがある方も多いことと思います。
エアロゾルとサイズの例
ナノ粒子(ナノサイズのエアロゾル)
エアロゾル粒子は,重金属粒子やディーゼル黒煙,たばこ煙,アスベスト粒子,放射性粒子など,以前には環境汚染や健康影響など,主として悪玉としてのエアロゾル粒子が議論されてきましたが,最近ではnmオーダーの超微細粒子がもつ特性を生かした高機能性材料の開発,より効果的な作用をもつ薬剤や農薬の開発など,善玉としてのエアロゾル技術も大きな関心を集めています。また最近では,地球温暖化や酸性雨,オゾン層破壊など,地球環境問題におけるエアロゾルの役割などが注目されています。よりよい地球環境を子孫に残すためにも,エアロゾル粒子の大気環境に及ぼす影響の解明が急がれています[1]。(1エアロゾル学会:https://www.jaast.jp/new/about_aerosol.html)
[1] エアロゾル学会:https://www.jaast.jp/new/about_aerosol.html
ナノ粒子の評価法
粒子の評価によく用いられる手法として、光散乱法と呼ばれる、レーザー光を用いた方法があります。しかし、上記のようなナノ粒子に対しては、従来からの手法では測定が難しいものが多いため、例えばU-SMPSではDMAと呼ばれる静電分級器により、ナノサイズの粒子を分級したり、CPCと呼ばれる凝縮粒子カウンターで分級された粒子をカウントするなどの手法を取っています。
以下では、弊社取扱の装置からいくつかの評価方法をご紹介いたします。
顕微鏡やSEMを用いて、実際の粒子を直接観察する手法です。発生源が特定されていない状況や、屋外での測定など、捕集される粒子が未知の際に有効となります。
ANCON Aero Selectワイドレンジエアロゾルサンプラーを使用することで、ナノからミクロンのサイズの粒子を分級して捕集することが可能です。
ナノ粒子の粒度分布
自動車の排ガスやプリンター・複合機の排気など、上記とは異なり、エアロゾルの発生源が特定されており、また含まれる粒子もある程度の特定・想定が可能な場合、粒度分布測定が有効となります。
例えば、搭載されているフィルターは正しく機能しているか?や、製品の劣化により異常な値が出ていないか?などを正しくチェックすることが可能です。
PALAS U-SMPS走査型移動度粒径測定装置では、4~1400 nmの幅広いレンジでの粒度分布測定が可能です。
身の回りのエアロゾル測定
エアロゾル、特にナノ粒子は、測定方法が制限されます。多くの粒子測定器では、光を用いた測定を行われることが一般的ですが、ナノ粒子となるとサイズが小さすぎて、同じように測定を行うことが困難になります。
そのため、多くのナノ粒子測定器は据え置き型で使用され、工場や研究所、特定の観測機関などにおける測定が行われますが、私たちにとっては今いる場所が安全なのか?という点が気になると思います。
naneos Partector 2 ハンドヘルド型ナノ粒子センサーは、ハンディタイプながら10~300 nmの粒子にアプローチが出来る画期的な装置です。バッテリー式で手のひらサイズのため、常に自分の周りの状況をモニタリングすることが可能です。
ハンディであることを活かし、通常では観測が困難な場所でのモニタリングも可能とします。
英弘精機では、以上のように複数のエアロゾル測定機器の取り扱いがございます。
ご希望の評価対象に最適な機器のご提案が可能ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
製品ページ
Aeroselect ワイドレンジエアロゾルサンプラー
https://eko.co.jp/products/physical-property/sol_physical_property/aerosol/p5040.html
U-SMPS 走査型移動度粒径測定装置
https://eko.co.jp/products/physical-property/sol_physical_property/aerosol/p5041.html
Partector2 ハンドヘルド型ナノ粒子センサー
https://eko.co.jp/products/solar_radiation_measurement/p5042.html
オンラインミーティング予約リンク:
https://calendly.com/inoue-aya/ma-div_sales?month=2021-05