お知らせ&イベント

20214/05
お知らせ 環境計測

寒冷地域で威力を発揮!凍結・着雪を正確に検知できる! “凍結検知センサー IDS-20”

今年の冬は例年に比べて多くの積雪があり、厳しい冬となりました。こうした積雪寒冷地域で発生する災害の一つとして着雪氷害があります。雪の災害では積雪による圧雪害、雪崩など、雪自体による影響が注目されがちですが、着雪・着氷による災害も少なくありません。例えば、ビルや住宅からの落雪事故、船舶・車両・航空機・電気通信設備・道路交通標識への着雪氷による事故や障害など、着雪・着氷による災害は一般生活や社会インフラにも影響を及ぼします。時には人命や甚大な経済活動への影響を及ぼすことがあるため、こうした事象を正確に監視し、未然に対策をとることが重要となります。

EKOは2019年からオーストリアのSommer社の総合販売代理店として、雪及び氷の観測に利用できる機器を取り扱っております。中でも凍結検知センサーIDS-20(以下、IDS-20)は、着雪・着氷状態を正確に評価できる計測器として、着雪・着氷による災害の監視に最適です。IDS-20は1台で着雪・着氷に関する計測を正確に行うことができ、様々な場面での導入が可能です。この機器はキューブ状の感雨センサー、金属ロッドの着雪・着氷量計測センサーと温湿度計から構成され、付着物や気象環境変化からの信号を読み取ることで雨/雪判別、乾燥/湿潤状態判別を含めて計測できます。また、温湿度計からのデータより、露点温度及び霜点温度の観測、氷結率の計測も行うことができます。

本製品の導入事例として、イギリスにあるTV局放送塔のEmley Moor Towerにおける着雪・着氷観測が挙げられます。円錐型をしたこの塔の高さは320mあり、毎年冬になると着氷及び氷柱が塔周辺の支線などに発生するため、落氷による事故を防ぐ目的で周辺の幹線道路には危険が周知されています。一方で、どのくらいの着氷が形成されているのかが分からず、危険周知のタイミングやその度合いの評価基準が問題になっていました。

これらの根本的な解決策として本製品を塔上に設置し、着氷の発生予兆及び発生状況監視を実施することになりました。その結果、計測されたデータに基づいて適切なタイミングでの危険周知とメンテナンス作業が行えるようになり、事故防止へとつなげることができているそうです。 (1 https://www.sommer.at/en/application/meteorology/emeley-moore-tower)


イギリスにあるTV局放送塔のEmley Moor Tower


Emley Moor Tower塔上に設置されたIDS-20

IDS-20は上記のような施設管理用途以外にも、様々なアプリケーションにおいて導入が検討できます。例えば、送電線や鉄道用トローリ線が雪や氷の重みで断線しないように監視したり、道路や空港において着雪・着氷による運行への影響を監視することにも応用できます。


送電線の積雪


空港の着雪・着氷

 

EKOではIDS-20の他、雪及び氷の観測に利用できる機器を取り揃えております。お客様の用途やニーズに応じて様々な機器をご提案できますので、是非お気軽にお問い合わせください。

 

IDS-20製品ページ:
https://eko.co.jp/products/environmental_measurement/rain_snow/ids-20.html

リモートミーティング予約:
https://calendly.com/uchibori-takashi/environment_products

 

EKOニュースレターを購読しませんか

機器の最新情報や関連する最新のトレンドをお届けします。
購読する(無料)