WindCube® Nacelle ~風車のオンサイト発電性能評価に最適なナセル搭載型ライダー ~
風力発電は近年、再生可能エネルギーの主な発電源の一つとして注目され、今後さらなる導入拡大が予想されています。また年々風車の大型化が進み、オンサイトでの風車のパワーパフォーマンステスト(発電性能評価)の重要性も高まっています。このような需要に伴い、今年Leosphere社より新型のナセル搭載型ライダーWindCube® Nacelleが発売され、EKOでの販売が開始されました。
同社の最初に開発されたナセル搭載型ライダーは、約200機種以上の風車に搭載し、改良を重ねて開発され、2011年に「Wind Iris」という名称で発売されました。
2013年にDTUおよびSiemens Gamesa Renewable Energy、Orsted が実施した精度検証でその高い信頼性を担保されました。2017年には 新しいIEC61400-50-3の制定に向けUniTTeプロジェクトに参画し、汎用性のあるナセル搭載ライダーのパワーパフォーマンステストの方法を開発、2018年にはGoldwind社が100機以上のWind Irisを導入しており、日本国内でも4機ほどの納入実績があります。
Wind Irisは、システムデザイン・操作や性能において、風車の電力性能試験および将来のIEC61400-50-3標準要件のベストプラクティスを満たしています。このことから信頼性の高いライダーとして世界中の風車メーカー、事業者、コンサルタント会社様にご利用頂いています。
そして今年、近年の風車の大型化に伴い、より遠方の流入風を計測できるよう改良され、「新型ナセル搭載型ライダー WindCube Nacelle 」として新たに発売されました。最大700m前方までの距離を計測できるようになり、現行のどの様な風車でも2.5Dの距離でPPT評価を実現することができます。また、WindCube Nacelleは風速精度0.1m/s(視線風速)、不確かさ2%以下とIEC準拠のマストレベルの高い精度を有しており、大型風車のパワーパフォーマンステストもさることながら、REWS (Rotor Equivalent Wind Speed) テストやヨーミスアライメントの計測にも対応が可能です。
新しいWindCube Nacelleの特徴
- 拡張された計測範囲: 50~700m
- 拡張された計測間隔: 最大 20 点
- ハブ高さの風速、シアー、ビアー、TI、風向も出力
- 新しいREWSテストに対応
- 設置・操作が簡単
- 信頼性および高いデータ取得率
- 3年保証
観測距離の拡大ー700mまで拡張
イージーインストレーション
WindCube Nacelleはナセルに最小限の加工を施すだけで設置できます。
ナセル搭載型ライダーのレーザー照射部は専用三脚に固定されます。三脚をナセルに固定するためのボルトナット用の穴を3か所ずつ、そして電源ケーブルと通信ケーブルの2本を通すΦ10cmの通線穴をナセル天井部に空けるのみです。
最適化されたシンプルなソフトウェア管理
1. Dashboard画面
現在の風速と風向を分かりやすい表示画面で確認できます。
また機器のステータス情報(正常稼働、データ保存容量)も視認性の高いアイコンで表現しています。
2. DATA画面
より細密な風況データを表示します。任意に指定した期間で、風速と風向はヒストグラムにてグラフ表示し、10分平均の乱流強度はビン表示にて表現できます。
3. ヨーミスアライメントの自動算出機能
平均ヨーミスアライメントと統計的精度を得る事が出来ます。
先進的な解析機能としてヨーミスアライメントを自動算出します。取得した風況データを独自の解析にてフィルタリングし有効なデータから10分平均値を算出します。この過程で統計的不確かさが±1°の精度を保証できる条件を満たすと解析が完了します。
Siemens Gamesa (SGRE)が実施したPPT比較測定では、風況マスト、WINDCUBE、WindCube Nacelleでほぼ同じ精度が得られました。中でもナセルライダーが極めて短い期間でテストを完了しました。
現在、コミッショニングやR&Dでパワーカーブ検証の際にナセル搭載型ライダーを利用されているお客様からは、下記のような利点が得られたとのお声をいただいています。
- コスト削減
- 広いセクターの計測が可能
- パワーカーブ計測が速い
- 短距離長距離の両方を観測可能
- 様々なローターサイズに適応
LEOSPHERE社はWindCube Nacelle以外にウィンドファームの開発段階で重要な風況観測用途でご利用頂ける鉛直ライダーWINDCUBEや洋上風力発電におけるコスト効率の高い計測を実現でき、最近ではライダーでは困難とされる乱流計測の実現可能性が極めて高いと評価されているSCANINNG WINDCUBEなど世界的な認証機関とタイアップして研究段階から事業ベースの観測に移行出来る様取り組んでおります。
また弊社英弘精機では、お客様の重要な長期連続観測を実現すべく導入前のQCから設置・保守まで主にハードウエアの観点からサポートしております。
WindCube Nacelleやその他ライダーに関するご質問、詳細については下記よりお問合せください。
製品ページ:
https://eko.co.jp/products/pv_windpower/nacelle/windcubenacelle.html
オンラインミーティング予約:
https://calendly.com/uchibori-takashi/environment_products?month=2020-12