細胞培養を行う際には、細胞増殖の状態を定期的に確認し、増殖曲線を確認する必要があります。それらの確認作業は、従来であれば人の手により行われ、ともすると確認結果のばらつき・人によるバラツキが生じてしまう可能性があります。このような場合にzenCELLowlを使用することで、作業者によるバラつきの原因を無くし、常に安定した細胞培養を実現することが可能となります。
zenCELLowlは、細胞培養を行う際に使用できるイメージングシステムです。
マイクロウェルプレート上に播種した培養細胞の増殖の様子を、インキュベータ内で継時的に観察・撮影できます。装置には24個のカメラを搭載しており、シャーレやフラスコを用いた観察の他、24ウェルプレートでは各ウェルの状態を同時に観察可能です。
細胞培養を最適化する、zenCELLowlの特徴
24個のカメラを搭載
本装置には24個のカメラが搭載されています。個々のカメラでフォーカスや露出などの設定を行うことができ、ウェルごとに最適な状態での撮影が可能です。
市販されている各メーカーのウェルプレートをそのまま使用できるので、新しくプレートを用意する必要はありません。
コンパクトなサイズ設計
細胞培養の観察は、インキュベータ内で行うことが基本となります。長さ180mm x 幅180mm x 高さ105 mmのコンパクト設計のため、小型のインキュベータでも、本装置を複数台設置して観察を行うことが可能となります。
タイムラプス撮影
本装置では、任意の撮影間隔を設定し、連続的な撮影を行うことが可能です。個々のウェルで撮影された画像はタイムラプスとして保存され、細胞数・細胞面積の解析結果とともに、増殖の様子を確認することが出来ます。
アプリケーション:細胞毒性試験の実施例
細胞毒性試験とは、化合物などの毒性・有害性を調べるために実施される試験です。
培養した細胞に対して、目的の化合物を添加した際に、下記の点について確認します。
- 細胞の活動に影響が無いのか?
- 細胞の活動が活発になるのか?
- 活動が阻害されたり、死滅したりするのか?
zenCELLowlを用いることで、細胞の活動をタイムラプスで視覚的に評価することができ、生細胞・死細胞の判別や、途中経過も全て記録できるというメリットがあります。また、本製品付属のソフトウェアを利用することで、細胞カウントの変化などをグラフ化することもでき、データを容易に比較できます。
以下の画像とグラフは、zenCELLowlを用いて、細胞毒性試験の様子を観察したものです。
Fig.1 24時間の観察経過(添加無し/25μM/50μM)
Fig.2 時間経過によるzenCELLowl細胞カウントの変化
以上のように、zenCELLowlを用いることで、インキュベータ内から取り出すことなく、途中経過を含め全ての状況を効率的に撮影・記録することが可能となります。より良い培養状態の確立だけでなく、作業者の負担軽減にもお役立ていただけます。
本製品に関する詳細、ご質問は下記よりお問い合わせください。
zenCELLowl製品ページ:
https://eko.co.jp/products/physical-property/life_science/bio/p5067.html
オンラインミーティング予約リンク:
https://calendly.com/inoue-aya/ma-div_sales?month=2021-05