洗顔フォーム・パックの測定

洗顔フォームの評価

洗顔フォームやパックは使用する際に伸びやすさとたれにくさが機能として求められます。静止状態では固体と同じように流動せず、指で伸ばすとその構造が破壊されて流動を始めます。つまり静止状態では固体的性質を有し、流動状態では大きく粘度が減少するチクソトロピックな性質となります。静止状態から流動を始める過渡的性質は塗りやすさやたれ性、使用感などに大きく影響を与えます。

粘度測定

ブルックフィールドの回転式粘度計は、試料と接触したスピンドルをある回転数で回転させるために必要なトルクを粘度値に換算して計測します。速度に応じた流動特性を求めることが可能です。様々なオプションがあり、各規格に合わせた粘度測定が可能です。T-バースピンドルでは、サンプルの構造を破壊するのに必要な力を測定することができます。また、降伏応力測定では、静止状態から流れ始めるのに必要な力“降伏応力“を測定することができます。

洗顔フォームの測定

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    降伏応力測定

    羽根型スピンドルをサンプルに浸し低回転で回転させたときの応力変化を測定しています。測定初期には、時間に対して応力の傾きが一定となりますが、時間の経過とともに傾きが徐々に小さくなり、最後には応力値はほぼ一定となります。このときの傾きが硬さとして評価され、一定応力が“降伏応力”つまり静止状態から流動を開始するのに必要な力となります。 降伏応力測定では、洗顔フォームの硬さ、塗布性といった使用感やたれやすさを表す指標となります。

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    降伏値の大きいサンプルの管理

    Tバースピンドルはヘリパススタンドと一緒にご使用いただくことを推奨します。ヘリパススタンドは粘度計を上下に 測定初期は粘度値が0となりますが、このときはまだスピンドルがサンプルに達していません。スピンドルがサンプル内に浸漬すると粘度値が計測されます。スピンドルの上昇と下降では同じ位置を通過しており、スピンドル上昇時は、下降時に崩された構造を測定しているため粘度が下がっています。よって、評価は、スピンドル下降時の一定値領域を平均値として評価することができます。 降伏値が大きく、標準スピンドルでは測定が難しいサンプルでもサンプルの構造を破壊するのに必要な力を測定することができます。

   

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